生鮮食料品から衣類や食事、さらには映画やゲームなどの娯楽まで。いまやショッピングセンターは複合施設としてあらゆる側面を持っているが、最近は子どもの習い事の拠点という役割も担うようになっているという。ショッピングセンターの教育インフラ化が進んでいる。
共働き世帯が増え、少子化が進む一方で子どもにかける教育費は増加の傾向にある。仕事と家庭、忙しない日々のなかで生活における効率化はかかせない要素だ。じつはその受け皿となっているのがショッピングセンターなのだという。
かつては、家族で食事や買い物をするだけの場所だったショッピングセンター。最近は、英会話や体操教室、音楽教室といった子どもの習い事教室がショッピングセンターに集まっている。その背景としてあるのは、共働き世帯増加による利便性の高い場所での出店だ。会社帰りに買い物を済まし、習い事教室で学校帰りの子どもを迎えられるという。各教室のショッピングセンター出店は、無駄のない生活導線の実現といえるだろう。
MARK IS 葛飾かなまち(東京都)には、ネイス体操教室・セイハ英語学院・島村楽器音楽教室が同じ階にあり、さまざまな習い事教室が集結。また、流山おおたかの森SC(千葉県)には、認可保育園や民間学童があり、ダンスや体操などの教室と連携するなどしている。
昨今は公園など子どもの遊び場が減少していることから、習い事は放課後の子どもの遊び場としての側面もあるという。また、習い事教室には質の良さを求める親のニーズの高まりもあって、その市場規模は約1兆円。なかでも体操教室やスポーツクラブなど運動に関する習い事の需要は安定したニーズを維持している。
生活動線の効率化、質の高い指導内容といったポイントを踏まえ急成長を遂げているのが、ネイス体操教室だ。全国に171箇所ある教室の9割はショッピングセンター。ショッピングセンター内という小スペースでも自社開発の運動用品を取り入れて安全なレッスンを展開している。運動能力の向上はもちろんのこと、複数の運動種目を取り入れながら自己肯定感・集中力・礼節など非認知能力の育成にも力を入れていることが保護者に支持されているようだ。
公園でボールを使って遊んではいけない、川に近づいてはいけない……。都心部になればなるほど、子どもたちの遊び場はルールでがんじがらめだ。子どもが思いっきり体を動かせる場所、その一端をいまは習い事教室が担っているともいえるだろう。ショッピングセンターの教育インフラ化はますます進むはずだ。