BtoB・SaaS系のプレスリリースをニュースサイトに掲載する場合、サービス内容、導入メリット、機能説明、導入事例、数値実績などを分かりやすく整理する必要があります。一般消費者向けの商品発表と比べて、専門用語が多くなりやすく、読者に伝わりにくい原稿になりやすい点にも注意が必要です。

PR会社・広告代理店がBtoB企業やSaaS企業のクライアント案件を進める場合、単に機能を列挙するだけでなく、「誰のどんな課題を解決するサービスなのか」「導入企業や利用シーンをどこまで出せるのか」「数値表現に根拠があるのか」を確認しておくことが重要です。

この記事では、BtoB・SaaS系プレスリリースをニュースサイト掲載するときに、PR会社・広告代理店の実務担当者が確認しておきたいポイントを整理します。

この記事の結論

  • ✓ BtoB・SaaS系は、機能説明よりも「誰の課題を解決するか」を明確にする
  • ✓ 導入事例では、企業名・ロゴ・担当者コメントの使用許諾を確認する
  • ✓ 導入社数、削減率、改善率などの数値表現には根拠が必要
  • ✓ 専門用語が多すぎる原稿は、読者に伝わる表現へ整える
  • ✓ 掲載URLを営業資料やクライアント報告に使う場合は、表記や内容の正確性を確認する

BtoB・SaaS系プレスリリースで重要な視点

BtoB・SaaS系のプレスリリースでは、新サービス開始、機能追加、導入事例、資金調達、業務提携、調査レポート、ホワイトペーパー公開、セミナー開催など、さまざまな発表内容があります。

この領域で重要なのは、単なる機能紹介ではなく、対象読者が理解しやすい形で価値を整理することです。特に、専門用語や業界用語が多い原稿では、クライアント社内では通じる表現でも、ニュースサイト読者には伝わりにくい場合があります。

掲載相談前には、以下を確認しておくと進行しやすくなります。

  • ✓ 誰向けのサービスなのか
  • ✓ どの業務課題を解決するのか
  • ✓ 新機能・新サービスの特徴は何か
  • ✓ 導入企業や利用シーンを出せるか
  • ✓ 数値実績や導入社数に根拠があるか
  • ✓ 専門用語を説明できているか
  • ✓ リンク先ページと原稿内容に矛盾がないか

BtoB・SaaS系では、読み手が企業担当者や業界関係者であることも多いため、過度な煽りよりも、事実関係と導入メリットを整理した原稿の方が掲載しやすくなります。

サービス発表では「対象」と「課題」を明確にする

新サービスや新機能の発表では、まず「誰のためのサービスなのか」を明確にすることが重要です。SaaSやBtoBサービスでは、機能名や技術要素の説明に寄りすぎると、読者が価値を理解しにくくなります。

原稿内では、以下のような情報を整理しておくと伝わりやすくなります。

  • ✓ 対象業種
  • ✓ 対象部門
  • ✓ 想定利用者
  • ✓ 解決する業務課題
  • ✓ 導入前後で変わること
  • ✓ 既存サービスや従来機能との違い
  • ✓ 利用開始方法や問い合わせ導線

たとえば、「AIを活用した新機能を提供開始」とだけ書くよりも、「営業部門の問い合わせ対応を効率化するAI機能を提供開始」のように、対象と用途を示した方が読み手に伝わりやすくなります。

PR会社・広告代理店側では、クライアント原稿が機能説明に偏っていないかを確認し、必要に応じて「課題」「対象」「導入メリット」を補うとよいでしょう。

導入事例では許諾確認が重要

BtoB・SaaS系のプレスリリースでは、導入事例や活用事例を掲載したいケースがあります。導入企業名、ロゴ、担当者コメント、導入背景、成果などを含めると説得力が増しますが、その分、掲載前の許諾確認が重要になります。

導入事例を含む場合は、以下を確認します。

  • ✓ 導入企業名を掲載してよいか
  • ✓ 導入企業のロゴを使用してよいか
  • ✓ 担当者名や役職を掲載してよいか
  • ✓ コメントの掲載許諾が取れているか
  • ✓ 導入成果の数値を出してよいか
  • ✓ 導入企業側の広報・法務確認が完了しているか
  • ✓ 掲載後に修正依頼が出る可能性がないか

導入事例は、クライアント企業だけでなく、導入先企業の確認が必要になることがあります。公開希望日が決まっている場合は、導入企業側の確認期間も含めて進行する必要があります。

数値実績・改善率・削減率の根拠を確認する

BtoB・SaaS系の原稿では、「導入社数1,000社突破」「作業時間を50%削減」「問い合わせ対応を30%効率化」などの数値表現が使われることがあります。

こうした数値は説得力がありますが、根拠が不明確な場合は確認が必要です。

  • ✓ 数値の算出方法は明確か
  • ✓ 調査期間や集計期間はいつか
  • ✓ 対象企業や対象ユーザーの範囲は明確か
  • ✓ 平均値なのか、特定事例なのか
  • ✓ 自社調べの場合、その旨を記載できるか
  • ✓ 読者が効果保証と受け取らない表現になっているか
  • ✓ リンク先ページにも同じ数値が掲載されているか

特に「削減率」「改善率」「売上向上」「成果が出る」といった表現は、効果を保証しているように読まれないか注意が必要です。必要に応じて、「一例として」「自社調べ」「導入企業の事例」など、範囲を明確にすることが重要です。

専門用語をそのまま並べすぎない

BtoB・SaaS系の原稿では、専門用語や横文字が多くなりがちです。たとえば、DX、CRM、MA、SFA、API連携、生成AI、ワークフロー、オンボーディング、エンタープライズなどの言葉は、対象読者によっては説明が必要です。

専門用語自体が悪いわけではありませんが、ニュースサイト掲載では、読者が短時間で内容を理解できるようにする必要があります。

掲載前には、以下を確認します。

  • ✓ サービス内容が一文で説明できるか
  • ✓ 専門用語に簡単な補足があるか
  • ✓ 機能名だけでなく利用シーンが説明されているか
  • ✓ 読者が導入メリットを理解できるか
  • ✓ 技術説明と営業訴求のバランスが取れているか

特に、クライアントの公式サイトや営業資料からそのまま転載した原稿では、社内向けの表現が残っていることがあります。掲載用に整える際は、読者目線で分かりやすい表現にすることが重要です。

資金調達・業務提携・調査リリースの注意点

BtoB・SaaS系では、資金調達、業務提携、調査レポート公開などのプレスリリースも多くあります。これらは信頼性を高めやすいテーマですが、掲載前に確認すべき項目があります。

資金調達リリースでは、調達金額、投資家名、資金使途、今後の事業展開などを正確に整理する必要があります。業務提携では、提携範囲や役割分担を誤解なく伝える必要があります。調査リリースでは、調査対象、調査期間、調査方法、サンプル数を明確にすることが重要です。

  • ✓ 資金調達額や投資家名を掲載してよいか
  • ✓ 業務提携の範囲が正確に表現されているか
  • ✓ 提携先の確認が完了しているか
  • ✓ 調査リリースでは調査概要が明記されているか
  • ✓ 調査結果を過度に一般化していないか
  • ✓ グラフや図表の使用許諾が確認できているか

関係企業が複数ある場合は、確認者が増えるため、公開希望日までの進行スケジュールに余裕を持つことが大切です。

画像・ロゴ・画面キャプチャの確認

BtoB・SaaS系のプレスリリースでは、サービス画面のスクリーンショット、ロゴ、導入企業ロゴ、担当者写真、イベント登壇写真、図表などを使用することがあります。

画像やロゴを使う場合は、以下を確認しておきます。

  • ✓ サービス画面に個人情報や機密情報が映っていないか
  • ✓ 画面キャプチャの掲載許可があるか
  • ✓ ロゴの使用ルールに沿っているか
  • ✓ 導入企業ロゴの使用許諾があるか
  • ✓ 担当者写真や登壇写真の掲載許諾があるか
  • ✓ 図表やグラフの出典を明記できるか

特にSaaSの管理画面やダッシュボード画像では、顧客名、数値、メールアドレス、管理情報などが映り込んでいないかを確認する必要があります。

PR会社・広告代理店が入稿前に確認したい項目

BtoB・SaaS系プレスリリースを掲載相談する前には、以下を整理しておくと進行しやすくなります。

  • ✓ サービスの対象企業・対象部門・利用者が明確か
  • ✓ 解決する業務課題が整理されているか
  • ✓ 新機能や新サービスの特徴が簡潔に説明されているか
  • ✓ 導入企業名、ロゴ、コメントの使用許諾が取れているか
  • ✓ 導入社数、削減率、改善率などの数値に根拠があるか
  • ✓ 専門用語に必要な説明が入っているか
  • ✓ サービス画面や図表の使用可否を確認しているか
  • ✓ リンク先ページの内容と原稿が一致しているか
  • ✓ 掲載可否が媒体判断になることをクライアントに説明しているか

業種別の掲載注意点をまとめて確認したい場合は、以下の記事も参考になります。

クライアントへの説明文例

BtoB・SaaS系案件では、導入事例や数値表現、ロゴ使用について、クライアントに事前確認を依頼することが重要です。

クライアント向け説明文例

BtoB・SaaS系のプレスリリース掲載では、サービス内容、導入企業名、ロゴ、担当者コメント、導入社数、削減率・改善率などの数値表現について、媒体掲載前に確認が必要になる場合があります。特に導入事例や提携先情報を含む場合は、関係企業側の掲載許諾や確認期間も必要になる可能性があります。希望公開日がある場合は、確認期間を含めて進行することをおすすめします。

NEW'S VISIONでの掲載相談について

NEW'S VISIONでは、企業・団体のプレスリリースや告知情報を、ニュース記事形式で掲載する相談を受け付けています。BtoB・SaaS系の新サービス発表、機能追加、導入事例、業務提携、調査リリースなどについても、原稿内容や画像素材を確認したうえで掲載可否をご案内します。

掲載可否は編集部確認後の判断となります。導入事例、数値表現、画像素材、リンク先、希望公開日などにより、修正や追加確認が必要になる場合があります。

掲載条件・料金・入稿方法を確認する

プレスリリース掲載の料金、進行条件、原稿支給時の確認事項については、以下の案内ページをご確認ください。

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